私は2003年ぐらいからTOYOTAのアルファードVという車に乗っています。車自体には全く不満はないのですが、十年前の車なので、
カーオーディオがCDとMDという一昔前の環境になってしまっています。そして、この車ですが、どうも純正のカーナビ以外の取り付けが難しいらしく、新しいナビにするためには、ダッシュボードに追加で載せるしかないとのこと。そうなると見た目も悪いのであきらめていました。
ただ、幸いなことに、後席テレビモニタを付けた関係で、
赤白黄色のコンポジット端子が前席と後席の間についていて、外部入力からの音や映像を見ることができます。
なので、iPhone3GSを買ったときから、
コンポジットAVケーブルを使って車でiPhoneの音楽を聴いていました。このケーブル、黄色もついていることから、動画も出力できるのですが、使えるアプリが限られていて、
Apple純正のビデオアプリ以外で動画出力を確認できたのは、GoodReaderぐらいでした。
「流れている音楽の歌詞が見たい」という要望も受けていたので、いっときはCATVのミュージックチャンネルをキャプチャしたものをiPhoneに入れて、流していた時もありましたが、ムービーファイルを準備してiPhoneと同期するのが面倒でやってられなくなり、やめてしまいました。
その後、音だけでよいならばということで、
iPhone用ドッグスピーカーをBluetooth化するアダプタを追加してみたところ、コンポジットAVケーブルでも問題なく動作しました。iPhoneとカーオーディオが無線でサクッとつながるようになり、
iPhone4Sに買い替えても同じように使えるため、もうこれでカーオーディオの買い替えはまったく不要になりました。既存市場がスマートデバイスに破壊された瞬間ですね。
しばらくこの環境で運用していたのですが、
「流れている音楽の歌詞が見たい」という要望を満たせないかと最近いろいろ調べてみると、この要望にヒットする
プチリリというアプリを見つけました。PCや携帯向けにもサービスしていることから、かなり昔からあるサービスのようです。
http://petitlyrics.com/
iPhoneの音楽プレイヤーとして動作して、再生した曲の歌詞をネットからダウンロードし、
音楽と同期してカラオケのように歌詞を表示してくれます。
しかも、芸が細かいことに、iPhoneのフォトライブラリへのアクセスを許可して、iPhoneを横に向けると、
歌詞表示の背景が写真のスライドショーになります。(縦表示の時に入っている
広告も消えます。)
私はこれまでデジカメで取った写真をiPhoneに同期して持ち歩いているのですが(現時点で17000枚超ぐらい)、それが生きる場所が見つかりました。これは是非、車のディスプレイに表示したいところです。しかしながら、アプリの映像出力は、やはりコンポジットAVケーブルには対応しておらず、つないでみたところ音声のみで画像はでませんでした。
そこで、iPad2を買ったときに同時に買っていた
Digital AVアダプタを使うことにしました。これを使うと
iPhone画面のミラーリング表示ができます。実はなんとなく買ってみたもののミラーリングしたシーンがほとんどなく、放置されていたものでした。
ただし、Digital AVアダプタは、
出力がHDMIなのでこれをコンポジットに変換する必要があります。
少し検索してみると
Simbleという会社がHDMI→コンポジットの変換器を出している模様。
Amazonで2,980円ということでそんなに高額でもありません。
早速Amazonで購入し、
「プチリリ→iPhone4S→Digital AVアダプタ→HDMI→Simble変換器→コンポジット→アルファード外部入力→ディスプレイ」
とつなげてみたところ、
問題なくiPhoneアプリの画面が車のディスプレイに表示され、音も車のスピーカから出ました。
しばらく使ってみましたが、かなりマイナーな曲でも同期歌詞が表示されます。目指していたとおりの車内音楽環境になりました。眠っていた機材も有効活用されましたし、過去に撮りためた写真を目にする機会を作ることもでき、なかなか満足いく結果です。
プチリリでSuperflyのタマシイレボリューションの歌詞を見ました。いままで歌詞はあまり気にしていませんでしたが、改めて文字で見ると、言葉のセレクションがキレキレで、たたみかけるような素晴らしい歌詞でした。